「ホミニン」とは霊長目ヒト科ヒト亜科を構成する「ヒト属」の総称
「ホミニン」とは「ヒト」のことである。
霊長目ヒト科ヒト亜科を構成する「ヒト属」の総称。
「ホミニン(ヒト属)」は「ホミニド(ヒト科)」に含まれる
【霊長目の進化系統図】
(参照元:http://shochou-kaigi.org/interview/interview_44/)
「Hominin」は「Hominini(ヒト属)」の英語表記。
「ヒト科」の総称として「ホミニド(Hominid)」が使われていたが、「ホミニド(ヒト科)」にはチンパンジー、ゴリラなども含むため、それらを除いた「ヒト属」として「ホミニン」が使われるようになった。
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「ホミニン(ヒト属)」の化石の発見が相次ぎ「ホミニン」が必要とされた
「ホミニン」という言葉は 2000年ごろから使われることが増えた言葉で、約 700万年前に発生したとされる「サヘラントロプス・チャデンシス」を始祖として広がって進化していく「ヒト属」全体を指す言葉である。
1980年代ごろまでは、人類の化石はほとんど見つかっておらず、「ミッシングリンク」とも呼ばれ、「ヒト」がどのように進化してきたのか、具体的な物証となる化石はほとんどなかった。
しかし、1990年に入ると、世界各地で人類の化石が発見されるようになる。
1994年11月発見 アルディピテクス・ラミドゥス(ラミダス猿人)
約440万年前ごろ生息
アフリカのエチオピア、アワシュ川中流で発見
1997年発見 ホモ・サピエンス・イダルトゥ
16万年前に生息
エチオピアのアファール低地のアワッシュ川中流域で発見
2001年07月発見 サヘラントロプス・チャデンシス
約700万年から約680万年前に生息
アフリカ大陸北中部(チャド共和国北部)で発見
2003年発見 ホモ・フローレシエンシス
10万年~6万年前ごろに生息
インドネシアのフローレンス島で発見
2008年発見 デニソワ人
4万年前ごろに生息
ロシアの西シベリアのアルタイ山脈にあるデニソワ洞窟で発見
現在では、「ヒト属」に分類される種は 20を超える。
それに伴い、チンパンジーやゴリラを含む「ホミニド(ヒト科)」という呼称では適さない場面が増えてきたことで、「ヒト属」のみを表す「ホミニン」が使われるようになってきた。
現在では、「ヒト」を表現する言葉として「ホミニン」が定着してきている。
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